心をかえる
- 2018/06/26
- 16:18
ハエという虫は払っても直ぐ寄りつくものです。
ハエをなくするには一番身近な場所から
順次に清掃、清潔の場を広げていけば、
払う必要もなく、楽々と昼寝が
出来るようになります。
酒も同様、酒が飲みたい、欲しいと思う
自分の心を変えなければ、
酒から脱出することは不可能かと思います。
私の家は広島にあり、
家では妻が「酒害相談所」という大きな看板を掲げて、
酒類の小売業を営んでおります。
私も用件で広島へ帰った折などは、
店に出て手伝いをやっております。
そんな折に過去の私を御存知の方が来られますと、
必ず「こんなに沢山ある酒の中に居て、
なんともありませんか・・・」
と尋ねられます。
また、なかには
「時には飲みたいと思うことがあるでしよう・・・」
と詰問される方もおられます。
こんな時、私はどんな言葉で表現したら
私の気持ちが、
相手に分るだろうかと考えたあげく、
「猫に小判という諺があるでしよう。
丁度、あれと同じことです。
酒を生かして用いる方には、酒は必要であり、
また大切なものでしよう。
しかし、私のように酒から遠く離れてしまうと、
酒の価値を認めない、否、認めようとすら考えていない。
私には酒を飲むとか、欲しいとかいう
気持ちは全く起こりません・・・」
と数年前までの私は、このような答をしていたものです。
すると、相手方は信じられない・・・
といわんばかりの顔をしておられました。
考えてみれば信じられないのが理の当然です。
それを無理に信じさせよう、また、
自分の心境を知って頂こうと、
クドクド説明すること事態が酒にこだわっていて、
未だ酒から脱け出ていない証拠であると、
近頃になってようやくにして
気付き自分に恥じているものです。
この頃では、相手方がいかように感じようと、
また受けとろうと、
そんなことには一向に頓着せず
「そうですね」と後は笑いで濁しております。
児玉語録
和歌山断酒道場 前道場長
児玉正孝先生訓話集
     
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